10年前恩を贈った女子大生から、時を超えてレターポットが返ってきた話


まだ20代のころ、医療現場に興味があるという女子大生から連絡をもらった。
医療系大学ではなかったのだが、

「興味があるなら、来れば?」

という軽いノリで答えたところ、その女子大生は本当に友人と2人で川崎に来た。
外来に同席してもらったり、病棟回診についてもらったり、実際に現場を見てもらったところで、

「どうして、私たちのような見ず知らずの人間を受け入れてくれたんですか?

と聞かれたので、私はちょっと考えて、

「動機もしっかりしていたし、別にいいんじゃない?」

と答えたところ、その子は信じられない、という顔をしていたが私はそれでいいと本気で思っていた。
若い子たちが悩んでいたり、探求心をもってアプローチしてきたんだから、それに対して自分が持ってるもので応えられるなら惜しむ必要はないよね、という。


その後10年くらい、その子から連絡はなかった。
私もそんなことをすっかり忘れていた2017年、急にその子から連絡がきた。
そう「レターポット」で。


レターポットのサービスが始まって最初に手紙をくれたのが、なんとその子だった。
「あのときは、ありがとうございました」
時を超えて贈られたレターポット。
学校の先生とかだとよくあることなのかもしれないけど、教え子が大きくなって学校に会いに来てくれるってこんな感覚なのかな、とほっこり。
さらに、その子は私がいま挑戦中のクラウドファンディングの支援もしてくれた。

当時、別に見返りを求めて病院見学を受け入れたわけじゃない。
クラウドファンディングで恩返しをしてくれた!ということよりも、私は「立派になって…」というのを感じられた喜びの方が大きかった。

レターポットが作り出そうとしている「恩贈りの社会」というのは本当に最高だ。
恩返しを期待するんじゃなく、もっと別のものが返ってくることがあるという面白さ。
だから私はこれからもレタポおじさんとして、見ず知らずの人にレターポットを贈り続けるし、見ず知らずの人をインターンとして医療現場に受け入れていきたいと思う。

というわけで、医療に興味がある高校生・大学生の方は気軽に連絡してきてほしい。
いまも、将来の進路に悩んでいる高校生を「川崎においでよ!」と勧誘している。
泊るところがない、旅費がない、だからできない!なんてことであきらめないでほしい。
一緒に何とかできるよう考えよう。

西智弘のレターポットはこちら!

画像著作者:Leo Hidalgo (@yompyz)

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