シェア金沢に、行ってきた

シェア金沢のロゴ。「ごちゃまぜの町」が表現されている。

 一般社団法人プラスケアでの研修旅行で、「シェア金沢」に行ってきました。
 シェア金沢とは、「日本版CCRC(Continuing Care Retirement Community)」と呼ばれる場所。
 CCRCとは、高齢者が入居し、元気な方も介護や医療が必要になった方もみんなで支え合いながら過ごすことが出来るコミュニティの事を指します。しかし、シェア金沢は、高齢者限定ではなく、学生や障害をもった子供たち、またそのエリア以外の方々とも交流することを想定した「ごちゃまぜの町」です。

11000坪の敷地に、高齢者住宅や障害者支援施設、学生住宅などが散らばっている

 訪れた日はあいにくの雨でしたが、小雨になると町の方々が出てきてくれたりして、ここでの暮らしぶりを伺うことができました。
 シェア金沢の中には、温泉があったり、マルシェがあったり、ジャズバーがあったりして、それぞれの場所で多世代が集まって思い思いに時間を過ごしていました。雰囲気的には、大きな家族、みたいな。そのように、たまり場ができてコミュニケーションが自然と生まれる仕掛けが町の中に多くデザインされていることが大きいのでしょう。
シェア金沢のマルシェ
またある場所では、子供が大人にギターを教わっていたり、高齢者が売店の店主をやっていたり、美大の学生がカフェの窓に作品を描いていたり、障害をもった方がアルパカを散歩させていたり。誰もがこのまちのアクティビティに「参加」している。このまちでは誰も、「お客さん」ではない、という雰囲気が感じられました(実際にはそうでない方もいるでしょうけども)。実際、ここに入居する学生さんは、家賃が減免される代わりに、月に30時間のボランティア活動をしなければならないのだとか。

カフェの窓に描かれた、美大生の作品
高齢者や障害者の方々と暮らす町を作る、というと、どうしても「健常者の側が、弱者である方々を支援する」というだけの発想になりがちです。もちろん、支援も必要なのですが、明確に「支援する側」と「お客さん」に分けるコミュニティが果たして誰にとってもよいコミュニティといえるでしょうか。
 誰しもが、そのまちの活動に参加することができ、そのまちで「役割」を果たすことができる。それを実現するためには、単に「意識を変えていきましょう」と声かけをするだけではダメです。シェア金沢のように、町なかに散りばめられた様々な仕掛け、デザインが重要であり、また今後の技術革新を大いに取り入れていくことで、どんな多様な個性を持っていたとしても、無理なくお互いが支援をし合えるコミュニティを作っていくことが可能になるでしょう。

 一般社団法人プラスケアでも、今後、このようなコミュニティを川崎で作っていくことを考えています。もちろん、同じデザインをそのまま持ってくることはできません。シェア金沢がもつエッセンスを抜き出して磨き、その中でも重要なものを地域に適合させてデザインしていく必要があります。そのためには、もっともっとこの仕組みを研究して、考え抜いていく必要があります。
 数年後、私たちがどのような研究結果を町なかで展開していくのか?乞うご期待!


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銀行名 横浜銀行
支店名 元住吉支店
口座種類 普通
口座番号 6061945
口座名義 シヤ)プラスケア


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