宗教を忌避していると、結果的にカルトにはまる?

最近
「宗教みたい」
と揶揄される事態が多く発生したので考察。

例えば画像にある「生と老と病と死のワークショップ」。
色々なところで宣伝させてもらったが、一定数で「それって宗教系?」と怪訝な顔をされる方がいらっしゃる。



まあ、実際に参加されればわかると思うんですけど、
宗教か宗教じゃないかと言われれば、

これは宗教ですよ。

日本は「宗教」といったときにイメージが悪すぎるんですよね。
恐らく、20世紀末に流行ったカルト系宗教なんかをイメージしているんでしょうけど。
多くの患者さんに「信仰されている宗教は?」と尋ねると90%の確率で「ありません」と答えられますしね。中には「信仰?宗教なんてとんでもない」と全力で否定される方もいますし。

日本、台湾、韓国の医師が「望ましい最期」にとって重要と考えること。日本の「宗教」だけ明らかに低い。
Morita T, et al. J Pain Symptom Manage. 2015; 50: 190-9.

でも、実際に人間が宗教なしで生きていけるかっていうと、それはないと私は思っているんです。
これはもちろん宗教の定義によるけど、宗教の定義自体、宗教家の数だけあると言われているくらい確たるものはないみたいで。
ある定義では、「超越的なものに対する信念」とされているので、それで言えば、科学だって宗教だし、医師はシャーマンのようなもの。最近だとAIを信仰する宗教なんてのも出てきているし、決して神とか教祖を信じることだけが宗教ではない。そもそも「本尊」のような対象を信仰するのではない宗教だって世の中にはあるしね。

「生と老と病と死のワークショップ」は対話を中心としたアートなので、私が教祖のように何かの教義を押し付けるような場ではない。
でも、それによって自分の人生と向き合うという体験は、間違いなく宗教に通じるものだと思う。
信じるものがなければ、人は生きていけない。その対象は、自然でも科学でも自分自身でも、もちろん神でもいい。
宗教が必要がないと言っている日本人は、実際に自分が危機的状況に陥った時に慌てふためいて「本尊」を探し求めるから危ないと私は思っている。
それこそカルト宗教的なものにはまってしまうんじゃないかとね。

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