医療の民主化

とある雑誌の取材を受けることになって、いま自分が色々とやっていることを一言で表せないかな~、と思っていたところ、

「医療の民主化」

という言葉が浮かんできた。

そうそう、それそれ!医療の民主化!それが自分のやりたいことを一言で表せる言葉だよ!
って、あれ~どこかでこの言葉、聞いたような・・・。
と思っていたら、やっぱり佐久病院の故・若月俊一先生のお言葉。

あ~、やっぱり自分がやりたい医療の姿って、若月先生が考えていた姿そのものなんだな、と改めて実感。

ところで、この「医療の民主化」という言葉、あまり聞き慣れない言葉と思うが、以下のリンク先の解説が、結構適当かなと思い引用する。
http://tommy.asablo.jp/blog/2013/11/28/7079612

「医療の民主化とは, 自分たちの問題を自分たち自身でとりあげ, 自分たち自身で解決の道を探れるようになる事」 です.

医療の民主化をこの様に理解するなら, 佐久地域はまだ実現していませんし, 日本の中で実現している地域はないのではないでしょうか.

医療の民主化のためには, 本当の意味での "住民参加" が必要になると考えるからです.
  

私の言葉で言えば「医療を、住民ひとりひとりの手に取り戻す」ということ。

本来、医療ってそんなに特別なものではない。
日々の食べものや生活に気をつけることでの体作りに始まり、体調が悪いときの休養の取り方、民間療法的な治療や、市販薬の利用などが主で、医者にかからないとならないのはめったにない。
もちろん、私も入院しなければならないくらい大きな病気をしたこともあるし、全てを自分の手でできることはないけれど、それも「全てお任せ」ではなく、医療の専門家と相談しながら自分でいろいろと決めていきたい(もちろん「お任せ」が絶対ダメというわけではないけど)。

そして、医療が民主化するためには、もっと医療自体が身近なものに変わっていく必要もある。
健康を、自分事として考えたときに、近いところに情報や仕組みが転がっているのが理想的。
そうすることで、そういったリソースを自分のスタイルで利用できるようになる。

例えばiPhoneができたとき、私たちとインターネットの距離は確実に近くなった。それまでは、自宅に帰ってパソコンを起動するまで待たないとつながれなかったものに、まちなかで待たずにつながることができる。そしてそれは私たちの生活を確実に変え、アクセス的に遠かった「ネット」というツールを「自分たちのものとして」自由に利用できるスタイルを生んだ。

そういった変化を、医療でもおこしていく必要がある。

コメント

  1. いいヒントをありがとうございます。電話相談はまさに「民主化」のための方法なのですが、#8000にはそこがなかなか理解されないようなのが不思議です。医療が身近なものになることも大事でしょうが、医療者が相手(の生活)に関心を持つことも必要な気がします。

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