●背景
twitterの方で、日本の医学教育の問題について色々と話題になっている。
2004年からいわゆる「新研修制度」が始まり、これまでの大学医局中心・専門研修中心の研修制度から、プライマリケアを重視した2年間の初期研修制度に変わった。
内科・外科に加え、産婦人科・精神科・小児科・救急・地域保健などが必修となった「スーパーローテート方式」で、各科を1~2ヶ月ごとにぐるぐるローテートするわけである。
私は、2005年大学卒なので、制度2年目に初期研修を開始したことになる。
その研修制度も、2010年には見直しがされ、内科・救急・地域保健以外は全て選択、しかも2年目は将来志望する専門研修に当てても良い、ということになった。
また、それに呼応して、かどうかはわからないが、医学部4年生を修了した前後で、試験に合格した学生に対し「仮免許」を発行して、現在のBed-Side-Learningを欧米のような「クリニカル・クラークシップ型」(学生がStudent doctorとして診療に参加できる)に変えていこう、という声も上がっている。
さて、日本の医学教育の流れは、以上のように数年間で様々に変わってきているわけだが「地方の医師不足を招いた元凶」とか「どのような医師を育てようとしているのかのグランドデザインがない」などの批判を浴びている。
しかし、本当に「グランドデザインはない」のだろうか?
●私の考えるグランドデザイン
そもそも、この「新研修制度」ができた背景には
「臓器別専門バカの医師ばかりで、"人"を診れる医師がいない」
「機内で急変患者がでても手を挙げられない医師」
などの批判を受けた、専門医偏重の教育があり、また、各臓器別に複数の科や病院を渡り歩かねばならない患者さんの苦労や、それに伴う医療費の無駄、などの問題があったと思う。
そこで出てきたのが「プライマリケア」。全ての医師に科横断的な基礎知識を持ってもらい、全人的な視点で診療できる医師を養う、というのが主たる目的であった(他にも色々と思惑はあったでしょうが)。
そこで、私の考えるグランドデザイン。
あくまで推測の域は出ないが、
この制度の目指すべき所は、最初から「欧米型」の医学教育システムにあるのではないか、
と思う。
つまり「クリニカル・クラークシップ型」の教育システムで、医学生をStudent doctorとして各科の基礎的能力を学ばせ、プライマリケアの能力を身につけさせる。学生の指導は初期研修医がする、その指導は後期研修医・・・というように「屋根瓦方式」での教育システムをつくるということ。
しかし、当時の国内の大学では、とてもそのような「プライマリケア」の教育を行うことはできない。なので、「初期研修医」を市中病院へ解放し、プライマリケアの修練を積んでもらい、将来この世代を軸に、卒前教育の充実を図っていこうというデザインだったのではないだろうか。
つまり、我々世代は「プライマリケアを医学教育に根付かせるための先兵」とも言える。
●その上で、医学教育の問題点を考える
①教える側、教わる側のビジョンの欠落
グランドデザインがどうにせよ「初期研修医に対するプライマリケア能力の取得」は厚労省から通達が来ていた訳なので、指導する側もそれにそって教育するべきだった。
しかし、自分たちがそのような教育を受けたこともなければ、そもそも「プライマリケアって何じゃいな」という状態だった医師達は、何を教育したか?
結局は「自分の興味のあること」を中心に教育を行ったわけである。
心カテの操作の仕方、胎児の脳内血流の描出方法、超まれな腫瘍の手術介助・・・など。循環器医師が聴診器を持ち歩いていない、という話も聞いた。
そもそも大学病院では「手を切った」とか「昨日から咳が出る」なんていう患者も来ず、そんな状況でプライマリケアに必要なcommon diseaseの知識や身体診察の習得などできるわけもない。
教わる側も、自分がどのような医師になりたいか、世間から何を求められているか、そのためには今何を学ぶべきか、といったビジョンがないから、
「俺、外科志望っす。手術好きっす。内科は必修だから仕方なく来てますけど、色々難しいこと考えるの苦手っす。あ、穿刺とか縫合とかあったらやらせて欲しいっす」
とかばっかりだったり。
仮に外科志望だったとしても、「内科では感染症の基本的考え方を学んでおけば術後合併症でも困らないな」とか「婦人科の病歴や腹部所見はとれないと、外科疾患と誤診するな」とか、自分のニーズに合わせて研修目標を組み立てるべきである。
②プライマリケアの定義があいまい
「指導医・研修医のビジョン欠落」と書いたが、では「プライマリケアとは何か?」と言われると、答えられる医師はほとんどいないのではないか。
言葉の定義という意味ではなく、研修の到達目標、という意味で。
先ほどの例で言えば、循環器科をローテート研修する以上、心カテだってできないよりはできたほうがいいし、もっと言えばペースメーカー挿入やカテーテルアブレーションだってできるに越したことはない。
ただ、それがプライマリケアか、と言われると、誰もYesとは言わないと思う。
つまり、将来他の科に行けば絶対に使わない技術で、それは覚えても意味がない。
では逆に、どこまでがプライマリケアか、と言われると答えに窮するだろう。
心エコーはできたほうがいいがEFも計算できた方がいいか?とか、内視鏡は覚えたいが止血術もできたほうがいいか?とか。
実際には、その線引きは難しく、曖昧なところも多いし、地域の実情によっても変わるだろう。
ただ、各専門医で「一般医でもこれくらいは担当してほしい」というものは示すべきだろう。
特に、産婦人科や耳鼻科など、マイナー科と言われるところほど、これを意識して到達目標を設定、教育して欲しいと思う。
循環器医の伊賀幹二先生は『循環器診療スキルアップ』の中で、循環器領域の到達目標を示しているので、是非参考にしてもらいたい。
③研修に責任を持つ医師の不在
昔の体制であれば、各医局が、それぞれの入局者に対してある程度の責任を持って教育していたが、新研修制度になってからは、初期研修時代から医局に所属する医師は少数になったため「誰が本当の意味での指導医か」というところが曖昧になった。
ローテート先の指導医は「どうせほとんどはうちの科にはこないんだから」と、教育はしてもキャリアの面倒まで見てやろう、という医師はほとんどおらず、研修医は病院内で孤立しながら自分で自分の研修の組み立て、キャリアプランを作っていかなければならなかった。
そのようなプレッシャーからか、時には精神を病む研修医も何人か出たものの、当事者意識を持って心配や指導をしてくれた指導医はほとんどいなかった印象である。
最近では「メンターシップ」という制度で、各研修医を責任持って指導する「メンター」をつける、というのも流行ってきたが、そのメンターからして「病院命令だからやってます」という医師もおり、機能しているとは言えない。
④教育へのモチベーションの低さ
元々、日本では、医師を教育するノウハウが育っておらず、昔ながらの徒弟制度で「俺の背中を見て育て」的な風潮があった。
しかも、教育を熱心にやっても、医局内での評価が上がるわけでもなく、金がもらえるわけでもない。
「教育を一生懸命やる時間があるなら研究や論文に費やした方が得、研修医はお手伝いをさせておけばそのうち体で覚えるよ・・・」
という医師も多かった。
更に、同じ医局の後輩なら、まだ可愛げがあるので少し大事にしてやろうかな、という気持ちになるかもしれないが、医局制度に関係しない初期ローテートでは、教育する研修医が自分の科にくるかどうかもわからないので、教育する「メリットがない」と感じる指導医は多いわけである(徒労感がある)。
実際には、他科の医師であっても、教育することで自分たちの仕事が楽になることが多いので、そんなにメリットがないとは思わないのだが・・・。
⑤利権の問題
研修制度の構築に対し、各学会や大学病院、医師会などの思惑や、省庁同士の争いなどがからみ、問題を複雑にしている。
大学病院は「プライマリケアなんてどうでもいいから、早く即戦力になる人材を戻すようにしろ」と言うし、医師会は「出身大学のある都道府県の『地域医療研修ネットワーク』に所属し、地域ローテートさせるべきだ(もちろん医師会が主催ね)」と言う。
これら全てにいい顔をしようとするから、最初にあった理念が曲がっていくし、色々な付録が付いてわけのわからないものができあがる、という日本の悪弊だ。
この調子では、仮に、卒前研修を充実させる方向になったとしても
「Bed-Side-LearningでStudent doctorの教育をすることになったけど、○○教授の科はローテートから外すわけにはいかない」
「○○教授の所を回らせるなら××教授のところも外せないでしょう」
とかで、Student doctorをどう育てるか、というmissionよりも大学内の人間関係が重視されそうでこわい。
そして結局は元の通り1週間単位の細切れローテートで1~2名の担当患者とお話しして修了、ということになるんじゃないのかな?最低でも1ヶ月以上、できれば2ヶ月程度はひとつの科で研修しないと、その科のことすらわからないと思うのだが。
以上、まとめると
・どんな医師を育てたいのかという「グランドデザイン」を現場が理解していない
・指導医側に教育のノウハウが身についていない
・研修医が、自分のキャリアパスを組み立てる能力が低く、またサポートもない
・体制側が自分たちの都合ばかり優先し、全体を俯瞰する視点が少ない
といったところ。
他にも問題は色々あると思うが、日本の抱える多くの問題は
「各人のビジョンの欠落」
に集約されるのだと思う。
twitterの方で、日本の医学教育の問題について色々と話題になっている。
2004年からいわゆる「新研修制度」が始まり、これまでの大学医局中心・専門研修中心の研修制度から、プライマリケアを重視した2年間の初期研修制度に変わった。
内科・外科に加え、産婦人科・精神科・小児科・救急・地域保健などが必修となった「スーパーローテート方式」で、各科を1~2ヶ月ごとにぐるぐるローテートするわけである。
私は、2005年大学卒なので、制度2年目に初期研修を開始したことになる。
その研修制度も、2010年には見直しがされ、内科・救急・地域保健以外は全て選択、しかも2年目は将来志望する専門研修に当てても良い、ということになった。
また、それに呼応して、かどうかはわからないが、医学部4年生を修了した前後で、試験に合格した学生に対し「仮免許」を発行して、現在のBed-Side-Learningを欧米のような「クリニカル・クラークシップ型」(学生がStudent doctorとして診療に参加できる)に変えていこう、という声も上がっている。
さて、日本の医学教育の流れは、以上のように数年間で様々に変わってきているわけだが「地方の医師不足を招いた元凶」とか「どのような医師を育てようとしているのかのグランドデザインがない」などの批判を浴びている。
しかし、本当に「グランドデザインはない」のだろうか?
●私の考えるグランドデザイン
そもそも、この「新研修制度」ができた背景には
「臓器別専門バカの医師ばかりで、"人"を診れる医師がいない」
「機内で急変患者がでても手を挙げられない医師」
などの批判を受けた、専門医偏重の教育があり、また、各臓器別に複数の科や病院を渡り歩かねばならない患者さんの苦労や、それに伴う医療費の無駄、などの問題があったと思う。
そこで出てきたのが「プライマリケア」。全ての医師に科横断的な基礎知識を持ってもらい、全人的な視点で診療できる医師を養う、というのが主たる目的であった(他にも色々と思惑はあったでしょうが)。
そこで、私の考えるグランドデザイン。
あくまで推測の域は出ないが、
この制度の目指すべき所は、最初から「欧米型」の医学教育システムにあるのではないか、
と思う。
つまり「クリニカル・クラークシップ型」の教育システムで、医学生をStudent doctorとして各科の基礎的能力を学ばせ、プライマリケアの能力を身につけさせる。学生の指導は初期研修医がする、その指導は後期研修医・・・というように「屋根瓦方式」での教育システムをつくるということ。
しかし、当時の国内の大学では、とてもそのような「プライマリケア」の教育を行うことはできない。なので、「初期研修医」を市中病院へ解放し、プライマリケアの修練を積んでもらい、将来この世代を軸に、卒前教育の充実を図っていこうというデザインだったのではないだろうか。
つまり、我々世代は「プライマリケアを医学教育に根付かせるための先兵」とも言える。
●その上で、医学教育の問題点を考える
①教える側、教わる側のビジョンの欠落
グランドデザインがどうにせよ「初期研修医に対するプライマリケア能力の取得」は厚労省から通達が来ていた訳なので、指導する側もそれにそって教育するべきだった。
しかし、自分たちがそのような教育を受けたこともなければ、そもそも「プライマリケアって何じゃいな」という状態だった医師達は、何を教育したか?
結局は「自分の興味のあること」を中心に教育を行ったわけである。
心カテの操作の仕方、胎児の脳内血流の描出方法、超まれな腫瘍の手術介助・・・など。循環器医師が聴診器を持ち歩いていない、という話も聞いた。
そもそも大学病院では「手を切った」とか「昨日から咳が出る」なんていう患者も来ず、そんな状況でプライマリケアに必要なcommon diseaseの知識や身体診察の習得などできるわけもない。
教わる側も、自分がどのような医師になりたいか、世間から何を求められているか、そのためには今何を学ぶべきか、といったビジョンがないから、
「俺、外科志望っす。手術好きっす。内科は必修だから仕方なく来てますけど、色々難しいこと考えるの苦手っす。あ、穿刺とか縫合とかあったらやらせて欲しいっす」
とかばっかりだったり。
仮に外科志望だったとしても、「内科では感染症の基本的考え方を学んでおけば術後合併症でも困らないな」とか「婦人科の病歴や腹部所見はとれないと、外科疾患と誤診するな」とか、自分のニーズに合わせて研修目標を組み立てるべきである。
②プライマリケアの定義があいまい
「指導医・研修医のビジョン欠落」と書いたが、では「プライマリケアとは何か?」と言われると、答えられる医師はほとんどいないのではないか。
言葉の定義という意味ではなく、研修の到達目標、という意味で。
先ほどの例で言えば、循環器科をローテート研修する以上、心カテだってできないよりはできたほうがいいし、もっと言えばペースメーカー挿入やカテーテルアブレーションだってできるに越したことはない。
ただ、それがプライマリケアか、と言われると、誰もYesとは言わないと思う。
つまり、将来他の科に行けば絶対に使わない技術で、それは覚えても意味がない。
では逆に、どこまでがプライマリケアか、と言われると答えに窮するだろう。
心エコーはできたほうがいいがEFも計算できた方がいいか?とか、内視鏡は覚えたいが止血術もできたほうがいいか?とか。
実際には、その線引きは難しく、曖昧なところも多いし、地域の実情によっても変わるだろう。
ただ、各専門医で「一般医でもこれくらいは担当してほしい」というものは示すべきだろう。
特に、産婦人科や耳鼻科など、マイナー科と言われるところほど、これを意識して到達目標を設定、教育して欲しいと思う。
循環器医の伊賀幹二先生は『循環器診療スキルアップ』の中で、循環器領域の到達目標を示しているので、是非参考にしてもらいたい。
③研修に責任を持つ医師の不在
昔の体制であれば、各医局が、それぞれの入局者に対してある程度の責任を持って教育していたが、新研修制度になってからは、初期研修時代から医局に所属する医師は少数になったため「誰が本当の意味での指導医か」というところが曖昧になった。
ローテート先の指導医は「どうせほとんどはうちの科にはこないんだから」と、教育はしてもキャリアの面倒まで見てやろう、という医師はほとんどおらず、研修医は病院内で孤立しながら自分で自分の研修の組み立て、キャリアプランを作っていかなければならなかった。
そのようなプレッシャーからか、時には精神を病む研修医も何人か出たものの、当事者意識を持って心配や指導をしてくれた指導医はほとんどいなかった印象である。
最近では「メンターシップ」という制度で、各研修医を責任持って指導する「メンター」をつける、というのも流行ってきたが、そのメンターからして「病院命令だからやってます」という医師もおり、機能しているとは言えない。
④教育へのモチベーションの低さ
元々、日本では、医師を教育するノウハウが育っておらず、昔ながらの徒弟制度で「俺の背中を見て育て」的な風潮があった。
しかも、教育を熱心にやっても、医局内での評価が上がるわけでもなく、金がもらえるわけでもない。
「教育を一生懸命やる時間があるなら研究や論文に費やした方が得、研修医はお手伝いをさせておけばそのうち体で覚えるよ・・・」
という医師も多かった。
更に、同じ医局の後輩なら、まだ可愛げがあるので少し大事にしてやろうかな、という気持ちになるかもしれないが、医局制度に関係しない初期ローテートでは、教育する研修医が自分の科にくるかどうかもわからないので、教育する「メリットがない」と感じる指導医は多いわけである(徒労感がある)。
実際には、他科の医師であっても、教育することで自分たちの仕事が楽になることが多いので、そんなにメリットがないとは思わないのだが・・・。
⑤利権の問題
研修制度の構築に対し、各学会や大学病院、医師会などの思惑や、省庁同士の争いなどがからみ、問題を複雑にしている。
大学病院は「プライマリケアなんてどうでもいいから、早く即戦力になる人材を戻すようにしろ」と言うし、医師会は「出身大学のある都道府県の『地域医療研修ネットワーク』に所属し、地域ローテートさせるべきだ(もちろん医師会が主催ね)」と言う。
これら全てにいい顔をしようとするから、最初にあった理念が曲がっていくし、色々な付録が付いてわけのわからないものができあがる、という日本の悪弊だ。
この調子では、仮に、卒前研修を充実させる方向になったとしても
「Bed-Side-LearningでStudent doctorの教育をすることになったけど、○○教授の科はローテートから外すわけにはいかない」
「○○教授の所を回らせるなら××教授のところも外せないでしょう」
とかで、Student doctorをどう育てるか、というmissionよりも大学内の人間関係が重視されそうでこわい。
そして結局は元の通り1週間単位の細切れローテートで1~2名の担当患者とお話しして修了、ということになるんじゃないのかな?最低でも1ヶ月以上、できれば2ヶ月程度はひとつの科で研修しないと、その科のことすらわからないと思うのだが。
以上、まとめると
・どんな医師を育てたいのかという「グランドデザイン」を現場が理解していない
・指導医側に教育のノウハウが身についていない
・研修医が、自分のキャリアパスを組み立てる能力が低く、またサポートもない
・体制側が自分たちの都合ばかり優先し、全体を俯瞰する視点が少ない
といったところ。
他にも問題は色々あると思うが、日本の抱える多くの問題は
「各人のビジョンの欠落」
に集約されるのだと思う。
書かれていること、すべて御もっともと思います。
返信削除先生が挙げられた5つの問題点は、表には見えにくくても、根本から初期研修を成功させにくいものにしているのは明確ですね。やはり若い世代から変えていく、いや変わっていかなければなりませんね。
医学生およびに医師の方、全てに読んで初期研修について真剣に考えてほしいブログエントリーでした。
どうもありがとうございました。
コメントおよびRTありがとうございます。
返信削除本当は、もっと書きたいこと、問題点は多くあるでしょう。長くなりすぎるのでやめましたが(笑)。
私が考える中で、最も重要と思われる5つを挙げ、それに関わるキーワードとして「ビジョン欠落」をつけました。
大学だけでの教育には限界があるのかもしれません。
アメリカのシステムは素晴らしいですが、それを「形のみ」輸入してもspiritsも一緒に輸入しなければ意味がありません。
それができないなら、アメリカを「参考にして」、完全に日本独自のものを作るしかありません。
これからの若手と共に、システムを作り上げていく必要があり、またそのような仕事における可能性に、高揚感を抱いています。